阿寺山地 砂小屋山(1470.8m) 2014年10月25日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 6:54 ゲート−−8:23 涸沢−−8:38 林道−−8:47 斜面取付−−9:06 尾根に乗る−−9:24 1460m峰−−9:32 砂小屋山(休憩) 9:52−−9:58 1460m峰−−10:29 岩屋−−10:47 林道−−10:59 鳥獣避けネット−−11:14 尾根を外れる−−11:23 車道−−11:33 ゲート

場所長野県木曽郡大桑村
年月日2014年10月25日 日帰り
天候
山行種類籔山
交通手段マイカー
駐車場ゲート前に駐車スペースあり
登山道の有無無し
籔の有無林道以上の南斜面と山頂付近ははほぼ笹籔漕ぎ。砂小屋山東尾根は標高1140m以下は灌木藪漕ぎ
危険個所の有無無し
山頂の展望無し
GPSトラックログ
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コメント樽ヶ沢沿いの林道を登り、地形図に無い廃林道から斜面に取り付き、笹藪の斜面を登って東尾根に達し、1460m峰を越えて山頂へ。林道から山頂までずっと植林帯が続く。南斜面の笹藪は強固だが尾根上は意外に笹が薄く山頂の笹もそれほどではなかった。下山は東尾根を選んだが作業道は廃道化、笹藪は無いが刺付き潅木藪が酷く林道歩きの方が効率的。もしかしたら阿寺川沿いの車道から北側斜面を最短距離で登る方が楽かもしれない




樽ヶ沢沿い林道入口ゲート 工事車両が鍵を開けたまま上っていった
樽ヶ沢を渡る堰堤 この林道が東尾根を横断している
この沢を途中まで登った 最初は水無し
ちょろちょろ水が出始める 頭上に堰堤登場
堰堤を登ると地形図に無い林道が登場 沢の続きは滝の連続で断念
林道を東に進むが法面の連続 途中から廃林道化
中ア方面 この谷を登ることに
やがて灌木藪に 突然道に出た
最近手入れされたらしい すぐに道は終了、笹藪突入
かなり笹が濃いし傾斜もきつい 尾根に乗ると予想外に笹が消えた
大きな岩(1360m付近) 笹が出るが簡単
1430m肩 1460m峰
鞍部付近から笹藪突入 砂小屋山登りも笹藪
砂小屋山山頂 三角点
1410m付近 1400m付近
1390m付近 目印
目印 熊棚のあった木の幹
樹林の隙間から御嶽山(1360m付近) 1320m付近
1260m付近 1210m付近に岩屋あり
1140m付近。灌木藪が深くなる 1120m平坦部
1120m平坦部の東端。籔 1080m肩。進路注意
尾根を外れて林道向けて下る 地形図に無い林道に出た
尾根末端。予想通り下れない地形 林道の反対側は籔
境界標識はあるが作業道無し ネット登場だが道が無い
尾根上にネットが続く 籔深く790m小ピーク手前で尾根を外して北に下る
かなり傾斜がきついが籔はマシ ガンガン下る
阿寺川沿いの林道に出た 下ってきた斜面
阿寺川沿いは観光スポットが多い バスまで来ていた
阿寺渓谷のガイドマップ


 阿寺山地の山のうち長野県側の主要な山はほとんど登っているが砂小屋山は未踏だった。ここも他の阿寺山地「山々と同様に山頂近くまで林道が伸びているのでこれを利用するのが利口だろう。例に漏れず林道入口でゲートがあって林道歩きが長いのも確実だが。

 最近の経験でこのエリアは北側斜面の方が笹が薄い可能性が高いことが分かり、砂小屋山も北側から登ろうかとも考えたが、傾斜がきついこと、車道からの距離が長くもし笹が深かったら苦労することを考慮し、芸はないが南側の樽ヶ沢沿いの林道から往復することにした。

 ただし、少しでも笹から逃れるため、登路は尾根ではなく谷にしてみた。山頂と東側の1460m峰間から南に落ちる谷を詰めてみよう。安全に登れるか不明だが、登ってみてヤバそうだったら途中で尾根に逃げればいい。

 中央道を伊那ICで降りて権兵衛トンネルを抜けて木曾谷へ。阿寺渓谷の案内で国道を右に入り立派な橋で木曽川を渡って阿寺川沿いの道へ入る。道幅は狭いが舗装された良好な道が続く。左に舗装された林道が分岐するところが樽ヶ沢沿いの林道入口で100mほどでゲート登場。先週のゲートと違って普通の鍵がかかっているので開錠不可能、素直に歩くしかない。

 明るくなってから出発。夜中は星が出ていたが今は曇っている。笹が濡れていなければいいのだが。出発間際に1台の車がやってきてゲートの鍵を開けっ放しで入っていった。一瞬、車で入ろうかとも考えたが後から来る仲間の車のために開けっ放しとか、私が下山する前に作業を終えて施錠される危険性を考えると歩くしかない。案の定、数分で次の車がやってきてゲートを閉めて鍵を掛けて林道を上がっていった。その後も数台の車が上がっていったが、奥で工事をやっているようだ。

 気温は低めで汗が出ないのは助かる。林道歩きといっても全体的に登り勾配が続いて標高を稼げる。自転車の場合は上りはきついだろう(下りは楽だが)。路面状況は良好で普通車でも走行可能。

 地形図を見ながら進んでいき、目的の沢との交点を目指す。曇っていたのは雲海の雲の影響で、林道を歩きながら高度が上がると雲の層を抜けて青空が広がる。樽ヶ沢を渡る個所は既に水量が減っていて橋ではなく導水口の開いた堰堤で渡る。大きなカーブを3箇所過ぎて顕著な谷に到着、ここが遡上する谷だろう。水は無しで見える範囲は滝も無し。大きな石が重なった谷で、この状態が続くなら稜線までいけそうだ。

 地形図を見て分かるようになかなか急な谷でゴロゴロした石に掴まりながらぐんぐん高度を上げる。やがてちょろちょろ程度に水が流れ始めるが問題なし。ただし濡れた岩が滑りやすいので乾いた場所を選んで進む。やが前方に堰堤が登場、ここは右から巻くことにして潅木に掴まって急斜面をよじ登ると地形図に記載がない林道に飛び出した。これより沢の上方は水が流れた滝の連続で、装備と技術が無いと進むのは難しそうだ。林道は右(東)方向が緩やかな登りになっているのでそちらに進んでみる。斜面に取り付く作業道でもあればラッキーとの考えもあった。

 しかし作業道は現れず林道はやがて廃林道化、草ぼうぼうの中をさらに進んで登りやすそうな場所を探す。林道が右に曲がるところが谷地形になっており、ここの方が周囲より笹が薄いだろうと期待して斜面に取り付く。

 最初は笹はなく石の間を歩く ような感じで進みやすかったが、やがて植林帯が深くなる谷に水が流れた形跡もなくなって周囲と同じ笹藪がはびこる。こうなるとどこを進んでも同じようで、できるだけ笹が薄い隙間を探しつつ登っていく。突如として右手から刈り払われた道が登場したときにはラッキー、これで楽して登れると思ったのだが、そこから20mくらいの短距離で登り方向の道は笹藪に溶け込んで終点だった。残念。

 どこも同じような笹の深さだし、笹藪はまっすぐ登るのが一番抵抗が少ないので上へ上へを笹藪漕ぎ。ここの笹は茎が細めで簡単に平泳ぎできるし、茎が絡まった場所も少ないのでまだマシな部類といえよう。ただし一度笹が出てきたら尾根までほぼずっと笹が続く。

 地形図に記載が無い林道で東側に回りこんだので、登りついた尾根は東西方向に登る尾根で山頂は西方向のはずだ。植林帯なのは今まで同様だが、なぜか尾根上は特に南側直下で笹が無く歩きやすい植生だった。これは予想外で、このまま山頂までこの状態が続けば後は楽勝だ。西へと登っていくと時々笹が出てくるがこれまでの斜面登りと比較すれば格段に楽だった。普通は傾斜が緩くなる尾根直上が一番笹が濃いのだが不思議だ。

 山頂東の1460m峰の東側の1430m肩で樽ヶ沢と阿寺川合流点まで東に伸びる尾根に合流するが、この付近は傾斜が緩く下山時は要注意だ。ここに来て青や黄色のリボンを目にするようになる。ここまで来ると尾根上の笹が無くなってシダが生える程度。間伐して放置された檜の方がが鬱陶しいくらいだ。少し北寄りに迂回して進む。

 1460m峰も笹皆無。もしかしたら砂小屋山もこんな感じだろうか。緩やかな尾根を西に進んで鞍部付近に達すると笹が登場、やはり簡単には登らせてくれないようだ。鞍部付近が一番笹が深いが、やや南を巻いた方が楽に進めた。

 上り返しも一面の笹藪だがそれほど濃くはなく楽々平泳ぎ。平坦な山頂部も笹に覆われていたが隙間が多く、簡単に三角点が見つかった。目印テープはあるが山頂標識は無し。ネットで検索しても2件程度しか登山記録がヒットしない山なので当然か。植林の山で展望も無く笹に覆われていたのでは魅力はないし、しかも長い林道歩き。たぶん林業関係者でもほとんどここには来ないと思うが、登山者だと年に数人くらいか。植林の隙間から日差しが差し込む場所で休憩した。

 帰りのルートだが、往路を戻るのが確実だが長い林道歩きは興ざめだ。山頂付近は予想通り北側斜面の笹は薄く、北に下って阿寺川沿いの車道に出て車道歩きも考えてみたが、車道歩きが長い。いっそのこと東へ伸びる尾根を末端まで歩いてみようとの考えが浮かんだ。尾根末端は阿寺川と樽ヶ沢合流点なので駐車地点に出られるし、林道歩きが皆無となる。山頂付近の笹の状況からして東尾根の笹も大したことはないと予想できた。ただし緩い下りの尾根なので読図能力が必要だ。たまには頭を鍛えるのもいいか。

 首に方位磁石をぶら下げて出発。東隣の1460m峰を越えて1430m肩へ。ここで往路と分かれて東へ下るが地形が緩やかで2重山稜のように見えて進路判断が難しい。笹藪を少し下って左側に尾根地形がはっきりし始めたので乗り移ったが、笹藪のトラバースは苦労する。尾根に乗ると黄色や青リボンがあり、1460m峰からこれらを辿ればよかったようだ。

 この後は概ね尾根は明瞭で、しばらくは地形図を見なくても安心して進める。笹藪はすぐに消えて歩きやすい植林帯に変わる。道は無いが目印があるくらいなのでこのまま尾根末端まで楽勝かと考えたが、そうは問屋が卸さない。尾根が細くなったところで尾根上は密集した潅木藪に覆われるようになった。しかも高度が落ちるとその頻度が徐々に増してきて、おまけに刺のある木が混じるようになって厄介だった。基本的に植林が続くのだが、多くの場所はほとんど手入れがされていないようだ。時々廃道化した作業道の痕跡がある程度で、酷い場所は密生した潅木藪だった。

 1160mの小さな肩では尾根が微妙に右に曲がるが見極めが難しい。左に引き込まれそうになったが右手に顕著な尾根が見えて針路変更。1030m付近では地形図に無い林道が尾根を分断、末端に到着する前に林道との交点はたぶん法面だと予想し、尾根を左に外れて浅い谷地形を下って林道に降り立った。予想通り尾根末端は崖で下れない状況だった。

 この林道を下れば樽ヶ沢か阿寺川沿いのどちらかの林道に出るだろうが、離れた場所まで逆戻りの可能性もあるのでこのまま尾根歩きを続行。しかし林道から入った場所からいきなり藪が深く刺も多い。やっと植林帯に入っても尾根上に道は無く潅木藪が多い。時々植林帯で道の痕跡が現れたりするが長続きしない。

 いつのまにか尾根上に獣の食害避けの古い錆だらけのネットが登場、しばしこれに沿って下っていくが、これが登場してからの方がかえって潅木藪が深い。普通は高度が落ちれば植林の背の高さが高くなり、地面付近の日当たりが悪くなって藪が生えずに歩きやすくなるのだが、ここでは逆だった。

 790mで小ピークが現れるがここも潅木藪が深く、登り返す気が起きずに尾根を外して下ることにした。樽ヶ沢側に下ると沢の対岸が林道で沢の横断が必要になるので、林道が斜面に接している阿寺川側に下ることにした。この斜面も植林+潅木だが尾根上よりは藪は薄い。結構な傾斜なので緩そうなところを選んで下っていく。

 最後は法面ではなく無事に林道に降り立つ。こちらは舗装された良好な路面であった。樽ヶ沢出合までは舗装道路歩きだったが、あちこちで観光客の姿が見られた。阿寺渓谷は意外に人気スポットらしくバスまで入っていた。今は紅葉シーズンということもあるだろう。水の透明度は申し分なし。名所の案内看板があちこちにあった。

 観光客で賑わう阿寺川を離れて樽ヶ沢林道へ入り車に到着。ゲートは閉まったままだった。

 

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